1:防犯講習会より 講師:小松川警察署 生活安全課長 松本氏(事務局要約)

近よく言われることですが、以前より「隣近所の付き合いが低下している」といわれています。住環境の変化や生活様式の多様化、少子化などにより家庭と地域の結びつきが弱くなっているわけですが、このような状況は「ドロボウ」にとっては大変好都合なのです。たいていの犯罪者は、侵入窃盗や強盗などを働く時に下見をします。マンションなどに防犯システムが完備されているといって安心してはいけません。よく話題になるのでご存知の方も多いとは思いますが、出入りの業者やマンションの住人と一緒に「そ知らぬ顔して」入り込む輩もいます。また紙などを自動ドアの隙間から差し込むと、人間と感知して誤動作するタイプの自動ドアもあるようです。

のような「下見」をして「ドロボウ」は用意周到に機会をうかがっているのです。警察では、侵入窃盗や強盗などの犯罪をおかして逮捕された人に、犯行の動機や状況などについて捜査をします。また「相手の弱点を掴み、犯罪を未然に防ぐ」ために様々な調査を行いますが、こうした犯罪をおかしたほとんどの人が「共通して嫌うこと」があります。

それは、「声をかけられるのがイヤ」と言うことです。「どちらかお探しですか」「どなたかをお待ちですか」と声をかけられることがイヤでたまらないのです。少し詳しく申し上げると声をかけられたことで?自分を発見された?自分の行動(下見)を確認された?関係者でないこと、正当な理由が無いことが露見した(と感じる)?周囲に監視の目があることを確認した?この地区はまずい、手ごわいと感じるのです。そもそもドロボウの下見ですから誰にも気付かれたくはありません。声かけにはこのような犯罪を未然にふせぐ効果があります。したがって、隣近所の付き合いが親密であれば不審者の早期発見など防犯効果が非常に高いと言えるのです。隣に誰が住んでいるのかさえ解らないようでは、また家族構成などが解らなければ不審者との区別もつきにくく大変危険であるということなのです。

 
2:防犯講習会より〜江戸川区の現状(講師:松本氏 事務局要約)

去10年間の江戸川区における警察署別の犯罪発生件数は下表の通りとなっています。江戸川区内において、実に1日50件前後の交通関係業務を除く刑法犯が発生していることがわかります。また犯罪が減ったと言われる小岩地区においても14年度は過去10年で最も発生件数の多かった12年に匹敵する発生件数を記録しており平成10年を境にして江戸川区内の犯罪発生件数が依然として増加傾向にある事を示しています。

(過去10年間の犯罪発生件数(警察署別))
小松川 葛 西 小 岩 合 計
5年 5,103 6,037 3,060 14,200
6年 5,138 6,441 2,818 14,397
7年 4,511 6,241 2,858 13,610
8年 4,923 6,230 3,325 14,478
9年 4,914 5,628 3,452 13,994
10年 5,506 7,358 3,250 16,114
11年 6,048 7,561 3,776 17,385
12年 6,057 7,870 4,348 18,275
13年 6,145 7,077 3,892 17,114
14年 6,061 7,445 4,261 17,767
(江戸川区の犯罪発生件数の推移(過去10年間))
     
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